シェイクスピア「ヘンリ6世」「リチャード3世」舞台、赤バラを記章とするランカスター家と白バラを記章とするヨーク家の争いは30年にも及びました。
最後はランカスター家のリッチモンド伯ヘンリー=テューダーがヨーク家のグロスター公リチャードをボズワースで破り、ヨーク家から妻を迎えテューダー王朝の祖となりました。テューダー王朝からはエリザベス1世が出て、イギリスは強勢の時代を迎えることになります。
ボズワースの戦いの際、バラの色と同じく、ヘンリー=テューダー方の軍勢は赤い竜の旗を掲げ、リチャード方の軍勢は白い猪のバッジを付けていたそうです。また、ランカスターの夫とヨークの妻から開かれたテューダー朝の紋章は赤と白のバラの合成体『テューダーローズ』です。デザインには理由やこだわりが顕れるのですね。