地図やナビ、ネット情報は、現地の情報を得るのにとても役立つ。
しかし、生きた身体の自分が現地を訪れて全身が得る情報量にはとても及ばない。
思考偏重の概念知は便利だが、体験知を無視して良いほどのものではない。
ネット情報が楽に得られる今なのに旅行という行為は廃れていない。
多くの人々もなんとなく本能的に概念知の限界を知っているのかもしれない。
富有柿が柿の王様と呼ばれ糖度が高いのはネットで知っていたが、長く食べなかった。
スーパーに格安で置いてあるのを発見、一つ買って食べてみた。
たまたまその一つがそうだったのかもしれないが、
想像をはるかに超えた甘さで、砂糖の塊?なくらいの印象だった。
概念知を塗り替える甘さだったのを認識したのと同時に、
この柿は好みがわかれ、他の柿が駆逐され尽くすことは無いだろうな、との新思考を得た。
これほど甘いとお得感はあるが、食後の爽快感を求めるタイプや状況にはそぐわないかもと。
柿一個食べてみただけでその体験知から頭がぐるぐる回りだしたんだから。
体験知、ばかにできないな。