「伯楽その憎む者に千里の馬を相するを教え、その愛する者に駑馬を相するを教う」平凡社版『韓非子』訳本で初めて出会った、最お気に入りの言葉です。
中国春秋戦国時代末期の思想家(法家)韓非が記したとされる書籍韓非子は、非情・人間不信の書と言われながらも、強力なリーダーを育む教科書として重用されてきました。春秋戦国時代のチャンピオン「キングダム」秦の始皇帝も韓非子を高く評価していました。法家バリバリで、自己申告より低い結果しか出せなかった臣下のみならず自己申告より高い結果を出した臣下をも「言を偽った」と処罰せよと述べたり、気を効かせて自分の業務外の仕事をする者を処罰せよと述べたりするのが特徴的です。
首記の名言の後にはこう続きます「千里の馬は時に一あるのみにてその利緩く、駑馬は日に売られその利急なり。」
至言です!
高邁な理想論より平たい言葉の方が相手の心に届きます。お高い専門技能が技術革新に取って代わられ陳腐化するのを見ると、ゼネラリストで良いんじゃない?と思えてきます。汎用性こそ力だと思います。